ゾクチェンの教えを日本で伝授している箱寺です。ゾクチェンの教えやチベット瞑想について執筆しています。よろしくお願いいたします。
今日ツルティム先生から、悪霊に関する興味深い話をいくつか聞きました。自分のためのメモ書きの目的と、興味のある方にシェアする目的でブログに書き残しておきます。
悪霊はほとんど人間と同じ姿をしていて、角や尻尾があるわけではないそうです。
悪霊は薬指の先から人間の体内に入り、ときとしてその身体を乗っ取ったり、悪害を与える。そんなときの対処法の中でも、悪霊を懲らしめるやり方は、まずいやり方だといえる。
ツルティム先生の村で、ある女性が悪霊に取りつかれたそうだ。村人はその女性の薬指の第二関節(PIP関節)を糸で縛り、悪霊が身体から出ていけないようにすると、女性の身体を損なわない程度の力で叩きはじめた。
それに驚き怒った悪霊は手が付けられないほど暴れまくり、最後には取りつかれたその女性は死んでしまったそうだ。逆によいやり方とは、その悪霊の望みを満たしてやることだ。
取り付いた人間の口を通して、悪霊とコミュニケーションが取れるはずだ。悪霊が何を欲しているのか聞きだすのだ。あるとき、やはり別の女性が悪霊に取りつかれたそうだ。女性の口を通して、悪霊は自分の遺産をラマにお布施するように村人に訴えかけた。
村人がその悪霊が生前住んでいた家の中を探ると、かなりの大金が見つかった。その大金をラマにお布施したところ、女性に取りついた悪魔はどこかに消え去ったという。
チベット死者の書(トゥードル)にはいろいろな種類がある。ボン教に伝承されている『シト(静寂と憤怒)』という経典に含まれている『チベット死者の書』では、死霊がほかの村人に接触するのを拒む教えが説かれている。
死者の意識が肉体から離れたあと、生きている他の村人に接近して危害を加えることがある。そうしたときにこのチベット死者の書を死人の枕もとで唱えると、その悪害から守られるという。
よい運勢の人なら悪魔を見ることができる一方で、悪魔からは見られない。普通の運勢の人と悪魔ならば、お互いを見たり接触することはない。悪い運勢の人ならば悪魔を見ることができないが、悪魔からはその人は丸見えだ。
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