弱者のためのボン教ゾクチェン瞑想

シャンシュン・ニェンギュの教え

須弥壇

三宝に帰依します。

 

台風による飛行機の欠航が心配されたが、昨晩(8/15)無事にカトマンズに到着した。今日(8/16)はボン教のティテン・ノルブッツェ僧院に出かけた。

 

8/18日より、ここで大規模な儀礼(御供養)が執り行われる。その儀式の調査が今回の研究テーマだ。その儀式では、大掛かりな仕掛けが作られる。

 

 

これがその仕掛けの土台となる須弥壇だ。その名の通り、須弥山を象徴している。この段階で3mほどの高さがあり、完成時には、さらに高さが増すという。

 

当研究チームの碩学立川武蔵先生によれば、仏教の儀礼では、こっれほど大規模な壇は作られないとのことだ。

 

この須弥壇の中には、ボン教の世界観を象徴した色とりどりの図像を描いた柱が納められる。この柱はセイヨウネズ(ジュニパー)からできていて、ズッシリ重い。

 

2mほどのズッシリ重い柱

 

 

須弥壇の傘

須弥壇には、色とりどりの糸から作り上げられた傘が取り付けられるという。

 

須弥壇にはさまざまな供物が、山のように盛り付けられる。その供物のどれもがチベット独特のものだ。チベット仏教でも用いられるが、元々はボン教に由来する。

 

供物を吟味中の立川武蔵先生

 

我々の研究テーマは、これらの供物群の分類や調査だ。チベット学の中でも、世界的に極めてユニークなテーマだ。

 

供物の中には色とりどりの糸を使って製作しているナムカというものがある。ナムカは何種類もあり、供物として使用されるだけでなく、本尊の象徴としても用いられるが、実は、より詳しいことは、これまで研究されてこなかった。

 

さまざまな供物

 

こちらは、ハ吉祥の内の、金魚を表現したナムカ。通常、金魚は輪廻からの自由を意味する。どこか憎めない顔をしている。

 

こちらユンドゥン(ボン教の卍)を象ったナムカ。

 

今日積んだ功徳があなたのところに届きますように。