ゾクチェンの教えを日本で伝授している箱寺です。ゾクチェンの教えやチベット瞑想について執筆しています。よろしくお願いいたします。
4月7日(火)から、ケンポ・テンパ・ユンドゥン・リンポチェによる、ゾクチェンのオンライン伝授が始まっています。ケンポというのは、チベット語で僧院長を意味します。このラマ(高僧)は、私が長らく修行してきたティテン・ノルブッツェ僧院の僧院長なのです。
今回インターネットを使って、ゾクチェン経典『シャンシュンニェンギュの教え』の中から『21の釘』の教えが説かれています。ボン教のゾクチェン経典なんて、日本の人はほとんど知らないと思います。この『シャンシュンニェンギュの教え』は、数多あるボン教の教えの中でも、最も重要な教えなのです。
1959年に中国共産党軍がチベットに侵攻すると、たくさんのチベット仏教のラマたちがインドに亡命しました。その中にはダライ・ラマ法王の姿もありました。同様にボン教のラマもインドに亡命しました。
ところがボン教のラマでインドに亡命できたのは、ほんの一握りだけ。海外から潤沢な支援を受けていたチベット仏教とは異なり、亡命したボン教のラマたちはどこからも支援を得られず、大変な困窮と困難に直面していました。
この当時、ボン教の高僧たちは『シャンシュンニェンギュの教え』だけは途絶えさせてはならないと、苦しい亡命生活の中で『シャンシュンニェンギュの教え』を数人のチベット人の弟子たちに伝授し始めたのです。それほどボン教の高僧たちはこの教えを大切にしていたのです!
今日、この『シャンシュンニェンギュの教え』は、たびたびフランスにあるボン教センター・シェンテン・ダルゲリンで英語で説かれています。この教えを目当てに、ヨーロッパ中のみならず、南北アメリカ、ロシア、東欧からたくさんの人が集まります。
しかし、なにぶんフランスは日本からとても遠い国。直行便の飛行機に乗っても最短12時間はかかります。日本人がフランスまで出かけ、この教えの伝授を受けるのはちょっと難しいことです。
ところが今回インターネットのズームアプリを使用して、ケンポ・テンパ・ユンドゥン・リンポチェが、このゾクチェン『シャンシュンニェンギュの教え』を説いてくれているのです!フランスにわざわざ出かけることなく、日本の自宅に居ながらにして、ゾクチェンの教えを伝授してもらえるのです!
とても高度な教えを、ご自分の瞑想体験を基にわかりやすくかみ砕いて伝授してくださっています。自宅にいながら、ボン教の高僧から真髄のゾクチェンの教えのエッセンスに導いていただける。なんてすばらしい体験なのでしょうか!
明日は、このオンライン伝授の最終日です。明日の最終日だけでも参加可能です。明日は『21の釘』の伝授のほかに、「イェシェー・ワルモのヒーリングプラクティス」の伝授と、『21の釘』の「読経による伝授(ルン)」も予定されています。
伝授は英語でおこなわれています。詳細と申込方法はこちらから。
(注:ペイパルのフィッシング詐欺にご注意!)
今日の段階で21ある釘の教えのうち、まだひとつ目の釘の教えが終わったばかり。きっと少なくとも『21の釘』の伝授が終わるまで、オンライン伝授を続けてくれるのではないかと思っています。本当に幸運で幸せです!
「暗闇の中にも、光がさしている」。そんな言葉が心に浮かびました。
それではまた!
コロナウイルス感染予防のため、ボン教ゾクチェンのちいさな瞑想教室は5月末までお休みをいただきます。それまでのあいだ、有料のオンライン教室をぜひご利用ください。ご理解とご協力をお願いします。