ゾクチェンの教えを日本で伝授している箱寺です。ゾクチェンの教えやチベット瞑想について執筆しています。よろしくお願いいたします。
以前のブログでおしらせしたとおり、5月末までのしばらくのあいだすべての瞑想教室はお休みにさせていただいております。そのあいだ私はなにをしているかといえば、このところ翻訳の作業に没頭しています。
いま三件の翻訳を進めています。ひとつめがゾクチェン成就者の伝記本。ふたつめがゾクチェン経典『六灯明』のチベット語からの翻訳。みっつめがゾクチェンの思想に関する本です。
そのなかでも一番進んでいるのがひとつめのゾクチェン成就者の伝記本です。これはもともとは英語で出版された本です。この本の中には、たくさんのゾクチェン瞑想の成就者が登場しています。
チベットの修行者というと、頭を丸めてえんじ色の僧衣を身につけたお坊さんを思い浮かべる人が多いと思います。でも仏教がチベットに伝来するまえには(そのあともだけど)、あなたと同じような俗人で瞑想修行する人がたくさんいたのです!
ボン教のゾクチェンの系譜をたどっていくと、そうしたお坊さんでない成就者がたくさん存在したことが分かります。そうした成就者は大変な苦労をして、ラマに出会い、教えを授かったのです。
そして人里離れた場所で何年もゾクチェンの瞑想に没頭して、虹の身体の成就を得たのでした。それはまるでチベット仏教で著名な成就者ミラレパととてもよく似た生涯だったようです。
ミラレパは大変な苦労をして瞑想修行を続け、最後にマハムードラの優れた悟りを得たチベット仏の成就者です。彼の伝記はチベット人やチベットの教えを学ぶ人に人々とても愛されています。私も大好きです!
大昔のボン教の成就者たちも、ミラレパと同じように苦労をしながら修行を続け、最後には虹の身体の成就を得たのでした。ただあまりにも大昔の人々なので、ミラレパほど詳しい伝記は残されていません。
それでも彼らの言葉はいくつか残されていて、それらはいまもなおまるでタイムカプセルのようにボン教の経典のなかに保存されています。それらはありきたりの言葉や教えではなく、彼らの悟りそのものを言葉に移し替えたものなのです。
そうした本の翻訳にいま私は全身全霊を傾けています。この本を読めば太古のボン教成就者の悟りの心そのものに、あなたも触れることができるにちがいありません。そんな不思議な本なのです。どうぞご期待とご声援をお願いします!
それではまた!
コロナウイルス感染予防のため、ボン教ゾクチェンちいさな瞑想教室は5月末までお休みをいただきます。それまでのあいだ、有料のオンライン教室をぜひご利用ください。ご理解とご協力をお願いします。