弱者のためのボン教ゾクチェン瞑想

シャンシュン・ニェンギュの教え

日本語表記の問題

ゾクチェンの教えを日本で伝授している箱寺です。ゾクチェンの教えやチベット瞑想について執筆しています。よろしくお願いいたします。

 

 

私の事業のひとつの柱がボン教の経典の日本語訳です。翻訳といってもただ日本語に訳せばいいというわけではありません。その目的にあわせて翻訳方法や訳語を工夫していかな変えればなりません。

 

 

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お経の翻訳は仏法の礎なのです

 

 

お経を翻訳する場合には、伝統的なお経っぽく訳す方法、学術研究にあわせて訳す方法などがあります。私の場合はあまり旧来の形式にこだわらず、堅苦しくならず、一般の人が読んだり瞑想したりしやすいように工夫しています。

 

 

こうした翻訳作業って地道ですが、実はなかなか頭が痛くなるような神経を使います。これからAIによる翻訳が進歩すると思いますが、まだまだこうした微妙なさじ加減はAIには難しいかもしれません。

 

 

チベット語経典の翻訳といったときには、日本語の読者が意味を理解できるようにするといった意味の翻訳作業をイメージすると思います。でも翻訳者にはもうひとつの重要な仕事があり、それが音声の翻訳です。

 

 

たとえばチベット語のお祈りや祈願文は、意味を日本語訳するだけでなく、それを一般の人が唱えられるように日本語の音声に移し替えなければなりません。つまりカタカナにするのです。この作業が、じつはかなり厄介です。

 

 

なぜならばチベット語には日本語にない発音がたくさんあるからです。というかほとんど一致しません!チベット語の人名や地名をどう表記するかというときにも、同じ問題が付きまといます。

 

 

英語表記にしても、たとえばマク〇ナルドやケン〇ッキーのことを、以前はファーストフードと呼んでいました。でもいまはファストフードと呼ぶことが多くなりました。同じfast foodでも二種類の表記があり、どちらも間違えではないのです。そしてそれは社会情勢や時代からも影響を受けます。

 

 

いま私は古代ボン教の成就者の伝記の翻訳に没頭していますが、そのなかには当然人名や地名といったチベット語の固有名詞多数登場しています。それを日本語でどう表現するか、このところ私は頭を抱えています。(ホント頭と胃が痛い・・・)

 

 

つづく。

 

 

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